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2014 年 3 月 のアーカイブ

2014年3月14日(金) 第216号 『ホワイトデーにまつわるエトセトラ』

2014 年 3 月 14 日 金曜日

風速23.2メートルの春一番とともに、宮崎にもようやく春が訪れました。

 

キャンパスは春休み期間なので静かですが、教職員は4月から始まる新カリキュラムや卒業式の準備に忙しなく動き回っています。

 

 

さて、本日はホワイトデー。私コバヤシの所属する学務課では、先月のバレンタインデーに8名の女性職員から5名の男性職員がチョコレートの贈呈を受けたので、本日はそのお返しです。

 

「特定の日に男女がお菓子を贈り合う習慣」って、よく考えたら不思議だなあと思い、少し調べてみました。

まずは、「ホワイトデー」というキーワードに関心を持った人間が過去に調べた形跡がないかどうかを、「レファレンス共同データベース(http://crd.ndl.go.jp/reference)」で調べてみます。これは、国立国会図書館が全国の様々な図書館と協同で構築しているデータベースであり、全国の図書館に寄せられた調べものに関する質問と回答のプロセスが蓄積されています。

 

トップページの検索ボックスに「ホワイトデー」と入力し検索してみると、2007年に岐阜県図書館が登録した事例にヒットしました。社会人から寄せられた「ホワイトデーの由来について書かれた本はないか」との質問に対して、図書館司書が「石井研士『日本人の一年と一生』(春秋社,2005 一般:386.1/イ)に詳しい記述あり(p.61)。昭和52年3月14日、福岡市の和菓子の老舗?石村萬盛堂がマシュマロデーを始めたのが最初とされている。一般に普及したのは昭和60年代後半、義理チョコの習慣が始まった頃から」と回答したという内容です。「『現代用語の基礎知識』には、内容の説明はあるが由来については記述なし」という調査プロセスも書かれています。原典を調べたいところでしたが、中国竞彩网附属図書館にこの本は置いてありませんでした。

 

和菓子屋さんに起源があるとすれば、商売なのでホワイトデーを広報に活用している可能性があります。石村萬盛堂のウェブサイトを検索してみると、やはり出てきました、ホワイトデーの特設ページ(http://www.ishimura.co.jp/whiteday/story.html)。男性が女性にバレンタインデーのお返しをする日の候補が社内の企画会議で複数挙げられ、デパートでの販売事情を考慮して、バレンタインデーの1か月後の3月14日に決定したというエピソードが紹介されています。

 

 

どうやらホワイトデーは、わずか37年前に、日本の和菓子会社のビジネスの中で始まった記念日だったようです。では、日本社会に「ホワイトデー」という言葉が定着したのはいつごろだったのでしょうか。

 

 

中国竞彩网附属図書館のウェブサイト(/library)から、各新聞のデータベースを検索することができます。朝日新聞「聞蔵Ⅱビジュアル」で1879年~1989年の朝日新聞縮刷版を検索すると、「ホワイトデー」という言葉が初めて朝日新聞に登場したのは1986年3月12日東京版夕刊です。「今日の問題」というコラム欄で「十四日はホワイトデーだという。だれが決めたかは知らないが、一か月前の二月十四日がバレンタインデーで、この日に女性からチョコレートなどを贈られた男性は、そのお返しとしてこんどは女性に贈り物をするのだという」という伝聞調子が連続している文章が掲載されており、1977年に和菓子屋さんから発信されたホワイトデーが、1980年代の半ばには社会にじんわり浸透してきている様子がうかがえます(ちなみに、このコラムはホワイトデーのプレゼントに下着が登場したことを取り上げ、下着文化の変化を考察する非常に興味深い内容です)。

 

 

さらに、毎日新聞の「毎日Newsパック」で1872年~1988年の誌面データベースを検索すると、「ホワイトデー」の初出は1988年4月9日東京版朝刊でした。「女性が男性にプレゼントするバレンタインデー、そのお返しのホワイトデーなど外国の記念日を需要喚起に活用する“記念日ビジネス”が流行しているが、今年四匹目のドジョウとして流通業界などが仕掛けるのが、上司から秘書に一年間の感謝の気持ちを込めてプレゼントする『セクレタリーデー(秘書の日)』」という記述があり、やはり80年代半ば以降にホワイトデーの語が一般化した可能性が高いと言えそうです。そして秘書の日という気になる記念日の存在も???

 

 

より正確な情報にたどり着くためには、さらなる調査が必要ですが、PCの前から一歩も動かず短時間で調べものができる便利な時代になったものです。また、何かを調べていく過程で他の興味深い情報を見つけることが多々あります。中国竞彩网の皆さんには、大中国竞彩网活の様々な局面で、本学の附属図書館の資料やデータベース、レファレンスに精通している図書館司書を十分に活用してもらえればと思います。

 

 

以上、ホワイトデーとだいたい同年代の学務課コバヤシがお送りしました!